塗装用具の中に「刷毛」という物があります。
形状や毛や大きさも様々な物があり、この塗料はどの刷毛で塗ればいいんだろう?
塗装したことのある方やこれから塗装してみようと思う方も一度は考えたことありますよね。
そこで今回は刷毛について色々とお話しできたらと思います。
1.形状
刷毛には形状が色々あります。まずはそこからご紹介です。
平刷毛
刷毛の部分と柄が一直線になっていて、「ベタバケ」と呼ばれることもある。平らな面、広い面を塗装する時に使用します。
筋交い(すじかい
持つところの柄の部分が斜めになっている刷毛です。壁とか垂直面に対して塗装する時、刷毛と柄に角度がついてるから塗装しやすくなっています。
ペンを持つときと同じ持ち方が出来るから操縦性も良好です。実は海外にはこの形は無いそうで、日本にしかない形だそうですよ。
寸胴刷毛
形状は平刷毛と同じ形ですが、毛の量が多いのでたくさん塗料を含みます。塗料の含みが多いので粘度の高い塗料を塗るのに最適ですが、もうあまり使っている方もいらっしゃらないですし、
ホームセンターでも販売しているところもあまり見なくなった形ですね。
昔は広い面等を塗装していたと思うのですが、ローラーで塗装することが多くなりあまり見なくなったのかなと思います。
その他
他にも万能刷毛と言って水性塗料・油性塗料にも対応できる刷毛や、目地刷毛と言って溝や塗装しにくい細かい部分を塗装したりする刷毛もあります。
写真の万能刷毛は筋交いの形状ですが平刷毛のようにまっすぐの形状もあります。
2.刷毛の大きさ
刷毛には大きさもあります。号で記載されたりしていて「5号」って何mmなの?とならないようにここに号と刷毛の長さを記しておきますね。
おおよそですけど号に3をかけた数字が大きさになるみたいです。
3号・・・10mm
5号・・・15mm
8号・・・25mm
10号・・・30mm
12号・・・36mm
15号・・・42mm
16号・・・48mm
20号・・・55mm
25号・・・70mm
30号・・・84mm
3.毛の種類
塗料には油性・水性があります。塗料に合わせて刷毛も選定しないと塗装がしにくいとか、全然塗料を刷毛が含んでくれないので伸びない。とか色々と問題が起こります。
塗装する塗料に応じて刷毛も選定していきましょう。
油性塗料を使う場合
大体ですが獣毛と呼ばれる毛で作られた刷毛を使用することが多いです。
- 馬の毛
- 一般的な塗装として使われることが多く、耐水性・弾力性にも優れている。主に使われている毛の部位はたてがみや蹄周りの毛。
胴体や尾も使われているが尾は毛が太いのであまり塗装には使われていない。ただ、尾の付け根の毛は高級品の刷毛で使用される。
- 一般的な塗装として使われることが多く、耐水性・弾力性にも優れている。主に使われている毛の部位はたてがみや蹄周りの毛。
- 豚の毛
- 馬の毛よりも太くて腰があり硬い毛。ただ、毛先は柔らかいため粘度の低いものから粘度の高い塗料まで幅広く使われることが多い。
- 山羊の毛
- 毛は柔らかいが腰は馬・豚に比べると低い。毛質の柔らかさから毛丈が短い物はニス用に使われることも多いが、弾力があり毛丈があるものは油性・水性としても使用される。
刷毛目が残りにくいのが特徴です。
- 毛は柔らかいが腰は馬・豚に比べると低い。毛質の柔らかさから毛丈が短い物はニス用に使われることも多いが、弾力があり毛丈があるものは油性・水性としても使用される。
水性塗料を使う場合
大体ですが化学繊維でできた刷毛を使用することが多いです。
ナイロンやポリエステル、PBT(ポリブチレンテレフタート)樹脂等で作られている毛。耐水性・薬品性に優れていて、獣毛に比べると塗料を含む量が少ないです。
ですが、獣毛のように少し毛をうねらせたり、毛の形を変えたりして塗料をよく含む毛もあります。
塗料の吸収率が低いため水性塗料に向いています。
形状・毛の種類が様々あってどれを選定するのか悩ましいところですが、困った時には水性用刷毛・油性用刷毛等適した塗料に使用できますと記載されている刷毛を使用すること
をお勧めします。
弊社では刷毛だけではなく、塗料はもちろんローラーや塗装用具等様々な商品を取り扱っております。
ご相談もお気軽にお申し付けください。