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塩ビ床シートに塗装する際は可塑剤に注意 可塑剤の影響を受けにくい塗料のご紹介

塩ビ床シートへの塗装について、お客様よりご相談いただいた内容とご提案内容を紹介したいと思います。

 

先日お客様より2件の現場で塩ビ床シート(長尺シート)に塗装でラインを引きたいので、塗料を探してほしいという依頼をいただきました。

1件は病院施設、もう1件は学校施設でそれぞれ準外部(雨掛かりのない外部)と内部で使用するとのことでした。

 

まず被塗物が塩ビシートということで、気を付けないといけないのが塗料への可塑剤(かそざい)の移行です。

可塑剤の移行とは・・・

まず可塑材とは「ある材料に柔軟性や弾性を与えるために添加される物質の総称であり、一般的にはプラスチックやゴムに対して使用される」ものです。

例)軟質塩ビ製品(塩ビクロス・ダイノックシート・塩ビシートなど)、合成ゴム製品、変性シリコンコーキング製品など

この可塑剤と塗料の相性が非常に悪く、一般的な塗料を塗ると乾燥しない、粘着が収まらない、粘着で汚れるなど様々な悪影響が出ます。

これらは塩ビクロスなどに含まれる可塑材の成分が塗料に移行し、塗料の性能が落ちることが原因で起きる現象です。

 

そのために、今回この可塑剤の影響を受けにくい塗料を選定する必要がありました。

そして選んだのがインターナショナルペイントの「IPスーパーフロア」という製品です。

こちらの製品の一般名称は「水系1液自己架橋 特殊変性耐可塑剤型高光沢床用塗料」で名前からも可塑剤に強いことが分かります。

特長としては・・・

・水系塗料としてトップクラスの光沢(鏡面光沢度G60° 82~85%)

・トップクラスの塗膜硬度(鉛筆硬度H)

・独自の耐可塑剤技術

・標準色~調色品まで幅広く対応(艶調整は不可)

・小面積向けの3.5Kg缶、大面積向けの15Kg缶 2種類のサイズ展開

となります。

 

しかも、塩ビ床シートへ施工する場合は、シーラーなしで「IPスーパーフロア」を2回塗りで仕上げることができます。

塗り重ね乾燥時間は3時間以上、開放までには24時間以上(いずれも気温20℃、湿度65%の場合)

(汚れやワックスなどの油脂類は事前に除去し、新設の塩ビシート面はペーパーで目粗しが必要です)

また下塗りを使用すれば通常のモルタル床の塗装も可能です。

水系塗料で臭気も少なく非常に万能な塗料になります。

 

ただし注意しないといけないのが、シートにコーティングがされている場合です。

その場合は「IPスーパーフロア」は塗装できません。

コーティングされているかの判断は目視では難しいので、試験塗装+密着試験にて判断する必要があります。

もう1点は、屋外使用ができないことです(水性エポキシ系塗料のため屋外耐候性が弱い)。

 

こちらの塗料は注意点もありますが、塩ビ床シートに塗装ができるメリットの大きい塗料です。

ご使用になる機会がありましたら、ぜひ弊社までお声掛けください。

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