木材保護塗料の代名詞となっている「キシラデコール」ですが、今回はこちらの商品をご紹介します。
きっかけはお客様からの問い合わせになります。
その問い合わせとは、「屋外の木部塗装で2回塗りを1日で仕上げたい」という内容でした。
通常のキシラデコールだと、塗り重ねの乾燥時間が12時間(最終の乾燥時間は24時間)のため、2回塗りの場合
1日で作業が終わりません。
そこで登場するのが「キシラデコール フォレステージ」という商品です。
こちらのフォレステージは塗り重ね乾燥時間が6時間(最終の乾燥時間は24時間)と大幅に短くなります。
※塗り重ね乾燥時間、最終の乾燥時間は気温20℃の場合です(木材の種類や塗装環境により前後する場合があります)
また通常のキシラデコールに比べ低臭タイプになるため、作業時や塗装後の乾燥時間においても溶剤臭が
少なくて済みます。
これらを踏まえて、今回お客様にはこちらの「キシラデコール フォレステージ」をご提案、販売させて
いただきました。
さて、このキシラデコールシリーズですが、あまりに有名な商品のためかこのブログで取り上げたことが
ありませんでした。
この機会に「キシラデコール」と「キシラデコール フォレステージ」の違いを調べてみました。
まず「キシラデコール」とは大阪ガスケミカル株式会社が販売している木材保護塗料の商品名です。
業務用としてのラインナップは、油性4種類と水性4種類、そして水性剥離剤が1種類の合計9種類が
現在販売されています。
「キシラデコール フォレステージ」は油性ですので、今回は油性の「キシラデコール」と「キシラデコール フォレステージ」を比較してみます。なります。
まずこの2点に共通しているところは、
・屋外木部用(屋内には使用できない)
・油性(溶剤臭あり)
・浸透性(木材に浸透し表面に膜を張らないため木の呼吸を妨げない)
・防腐、防カビ、防虫効果(防虫対象はヒラタキクイムシで、シロアリ・アリ・ハチは対象外)
・ハケ塗りで2~3回塗り(スプレー塗装は不可)
・メンテナンスが容易(3~5年周期で、ごみ・ほこりを落として同じ塗料を塗り重ねることができる)
などがあります。
異なるところは、
・塗り重ね乾燥時間(キシラデコールが12時間に対して、フォレステージが6時間)
・色数(キシラデコールが15色に対して、フォレステージが17色)
・溶剤臭(キシラデコールが強い、フォレステージは弱い)
・容量(キシラデコールが16L・4L・0.7Lに対して、フォレステージが14L・3.5L)
・価格(価格はほぼ同額だが、フォレステージは容量が少ないため割高になる)
などがあります。
このように木材保護塗料ひとつを取っても、同一メーカーでこれだけの共通点と相違点があります。
そしてこれに合わせて他メーカーの同等品もたくさん販売されております。
これらの特徴を理解してお客様へ適切な塗料をご提案・販売するのが我々塗料販売店の仕事になります。
塗料、塗装用品などについて分からないことがあれば、ぜひ福住商店までお問い合わせください。