寒暖差の激しい季節や暖房の効いた冬場の屋内の壁や天井、鉄骨などに発生するのが結露です。
※ 結露とは…空気中の水蒸気が窓や壁などの冷たい面で冷やされて水滴になる現象。
結露は以下のような被害を起こします。
・表面結露の場合…しみ・カビ・汚れ・しずく
・内部結露の場合…カビ・腐朽(腐って傷む状態)・塗膜の膨れ、剥がれ
これらの被害を塗料によって防止、抑制することができます。
まずご紹介するのが菊水化学工業の「ケツロナイン」です。
こちらの製品は、「防カビ・防藻性」「調湿性」「不燃性」「断熱性」などの性能を持った
塗料になります。
結露を吸収する性能としては、厚み1mmの塗膜で1㎡あたり600mlの結露水を吸収可能です。
ただし結露が発生する状態が長く続きすぎると飽和状態となり、湿気吸収力が低下します。
(結露の発生状況を把握の上、使用することが必要になります)
また適した下塗りを使用することで、鉄骨や鋼板などの金属面へも塗装が可能となります。
そのため、体育館や倉庫、工場など最近の高気密化した鉄骨造の建物においても、結露の防止、
抑制が可能になりました。
施工事例としては、工場の屋根裏など折板屋根の裏側、体育館や大型建物の鉄骨部分、
工場や倉庫内のデッキプレート(波形に成形された床用の鋼板 裏面が天井部になる)
などがあります。
施工時の注意点としては、もともと湿気の溜まりやすいところに施工するため、施工時の湿度の
管理に注意が必要なことがあげられます。(ケツロナインは特に低温で高湿度の場合、乾燥や塗膜
形成が非常に遅れることがあります)
対策としては、送風機を使用し換気をよくすること、除湿器を使用して湿気を取り除くことなどが
あります。低温時にジェットヒーターを使用するとかえって乾燥を遅らすことがあるため注意が必要
です。(石油の燃焼により水蒸気が発生するため)
同様の塗料として日進産業の「ノン結露」があります。
日進産業は遮熱・断熱塗料である「ガイナ」が有名なメーカーで、ガイナの断熱効果をさらに特化
させた製品として「ノン結露」を開発しました。
性能としては先に紹介した「ケツロナイン」と同様のものがありますが、施工事例に変わったものが
有りましたので紹介します。
施工事例①として…
冷凍トレーラー荷台の天井部分への施工
冷凍トレーラーは通常-25℃で運行。商品積み下ろし時のドアの開閉で庫内が急激に結露し、積載
商品の価値が滅失するため結露対策として施工。
施工後は急激な結露の発生が軽減され、商品価値の滅失を防ぐことができたとのこと。
施工事例②として…
屋内人工スキー場のデッキプレート裏への施工
積雪面床のデッキプレート裏面に大量の結露が発生。デッキプレートを挟んだ下側の部屋が使用
できない状態に。
施工後は結露発生がなくなり、その状態が15年たっても継続されているとのこと。
以上、「ケツロナイン」と「ノン結露」を紹介してみました。
上記の事例のような大規模な施工はもちろん、屋内で結露が気になるところがあれば、まず塗料で
何とかならない?と考えてみるのはいかがでしょうか。
塗料のご相談は福住商店まで!
お待ちしております。